夏なのだ。だから蝉は騒々しく鳴くのだ。深く青い空や真っ黒な影は時を止めているのに、蝉は余命少ない自分の運命を呪って泣叫ぶのだ。死に急ぐな蝉達よ。お前達が泣き止めば夏が終わる。秋になって静けさが戻ればボクも正気に戻ってしまう。だからこのまま鳴き続けてくれ。そのまま太陽に焦がされていてくれ。暑い夏を続けてくれ。気の浮かれた夏のままで。浮き足だったボクのままで。
どんな位置にいますか? 望む山頂は見えますか? ルートは間違っていませんか? 見えてるものは本物ですか?
道に迷っても山頂が見えていればまだ登れます。けど、辿り着いても向こうにもっと高い山があるかもよ。辿り着いたら雨かもよ。山の天気は変わりやすい。
アリアハンの話、なんか一部のゲーム好きがよくやる妄想小説っぽくなってきたんでやめます。たぶん自分もゲームオタクなのだろうけど、キャラをオカズにする類いではないので。
ホントの元ネタは stereophonics の「the bartender and the thief」って曲(ビデオ最高)だったんだけど、どこでどう間違えたのやら。あーあ。
あはは。あ、蝶々だよー。真っ赤な蝶々がホラーまてまてー。あははー。壁の柱には蜥蜴が釘刺してるー。あは、あははははー。ハー。
プールもいいけど温泉もね。
「なんだよ、また小さなメダルかよ。どいつもこいつもしけてやがんな」「そんなしけたやつらの墓を荒らしてるオレ達はもっとしけてるな」「まったくだ」
オレ達はしけた墓荒らし。街から街を渡り歩いては人様の墓を暴いて金品を奪うしけたその日暮らし。この街には今日ついたばかりだけど、この街の奴らの棺桶にゃロクなもんが入ってない。これで小さなメダルが3つめだ。城下町だからって期待してきたのにこの有り様じゃあな。
「そういえば酒場で聞いたんだが、オレらの泊まった宿屋のおかみってのが一週間前に死んだらしいぜ」「金持ちだったのか?」「そうでもなさそうだけど、どうやら未亡人らしくて子供も亡くしてる。それで宿屋のおかみやってりゃ金は持ってたんじゃないかな」「そりゃ、遺品はそうとうなもんだな…」「般若の面とか入ってたりしてな」
いかにも真新しい墓石が隅の方にあった。「ここだな、その未亡人の墓は」
オレ達は穴を掘りながら期待にむね膨らませていた。悪気や罪悪感などとっくの昔に忘れた。掘り起こされた棺桶も真新しいものだった。なんの躊躇もなく蓋を開けた。
「おいおいマジかよ。こいつも小さなメダルだけだぜ。ったく、しけた未亡人様だ」「お、その手に握ってるのはなんだ?」「まさか世界樹の葉? それだったらラッキーだな」「そうかもしれないな。手に握らせているくらいだ、よっぽど大事だったものなんだろうぜ」
緑色のものを握っている屍体の手は硬直していてなかなか開かない。シャベルで穴を掘るかのように無理矢理こじ開けた手に握られていたものは。「なんだコレ、ただの四葉のクローバじゃねーか」
となりの墓下からゴツゴツと音がしたのはその時だった。
ヤオハイ。いろいろ滞ってますね。がんばります。すべての締め切りは7末なのです。がんばります。血ヘド。ところでペプシコボトルキャップ絶賛交換希望中。
記憶が感触が想いが静かに、電話が笑い声が繋いだ手が加速して、身体が体液が唇が走り出す。
※「だめよ いかないで!
※「でも せかいじゅのはが なければ むすこはしんでしまうんだぞ!
※「だからって あなたまで しぬことはないじゃない!
※「おれが しぬわけないじゃないか。
おれは ぜったいに もどってくる。
ぶじに せかいじゅのはを とって もどってくるさ。
※「それでも わたしは あなたのことが しんぱいなの…
※「しんぱいするな。おれはアリアハンいち うんがいいおとこなんだ。
ほら さっきも こううんの よつばのクローバを みつけたぞ。
これを むすこに わたしてやってくれ。
※「あああ あなた……。
※「おれが もどるまで むすこを たのんだぞ
そういって おとこは アリアハンを たびだちました。
おとこが おおがらすのたいぐんに かこまれたのは
まちをでて すぐのことでした。
※「ぐふっ!
おおがらすBの かいしんのいちげきをくらい
おとこは しんでしまいました。
「この辺ではいまだに土葬の習慣が残っていて、不審な死因の場合以外は教会で2、3日晒し者にされた後そのまま埋められるのさ。それでな、こんな話があるんだ。ある奴が何かの原因で仮死状態に陥ったんだが死んだものと勘違いされてな、そのまま埋めらちまったんだ。その後でそいつは運良く、いや運悪く蘇生しちまったんだな。棺桶に遺品と一緒に詰め込まれて埋められた後にな。そしてそいつは叫び、もがくわけだ。墓場から聞こえる気味悪い声はそういった奴の叫び声らしいな。それでな、その一ヶ月後くらいにある墓荒らしがな、その墓を暴こうとしたらしいんだわ。いや、オレに墓荒らしの知り合いなんていないぜ、聞いた話さ。その墓荒らしがな夜中にこっそり棺桶を掘り起こし開けてみると…。そこにはこの世のモノとはおもえない程の恐怖に歪んだ顔をした屍体があってな、その屍体の指の爪は全部剥がれていたそうなんだわ。棺桶の蓋の裏はそいつがもがきつけた爪痕と血痕だらけでそりゃヒドイ有り様だったらしいぜ…。」そんな話を思い出した。ボクがこの街にやってきた日の夜にルイーダの酒場で聞いた話だ。その後確か酔っぱらったボクは街の外でモンスターに襲われたハズだ。一撃くらって意識がなくなって…。さっき目が醒めたばかりだ。でもなんでこんなに暗いんだ。なんでこんな狭いとこに入れられているんだ。なんでこんなに空気が薄いんだ。まるでこれじゃ棺桶の中みたいじゃないか。まったくこの天井(蓋?)は重くて開きそうもないし。おい、誰か、早くここから出してくれよ。おーい、誰かいないのかー。
あれは映画じゃなくイベントだと思ってる。だからウンチクウンヌンはなくて素直にウォーっていう体感だけ。だからペプシも1日2本飲んでるの。もうイヤー。
もういらない。けど気に入ってるのはあるわけで、使いたいのはあるわけで。さて今月のテキストタイトルフォントは
extraの「FatUltra」を使わさせていただいてます。ちなみに先月(
9906)は
g2systemの「circular9」だったりします。